娘達へ
君達は知らない。
今、どんなに恐ろしい事が起きているか。
毎日パパと入る裏山は何も語らないから。
君達は知らない。
国と国が責任をなすりつけ合う姿を。
野に咲く花達が支え合う姿を見ているから。
君達は知らない。
人類が自分達の都合で地球を壊し続けている事を。
どんな小さな自然の中にも、命がある事を発見したから。
君達は知らない。
世の中には今日の食事が摂れない人がいる事を。
何もしなくてもお腹いっぱいの1日三食が出てくるから。
君達は知らない。
自分の家族と会えない人達がいる事を。
僕ら家族がたまたま、毎日一緒にいれるから。
でも。
君達は知っている。
必ず桜は春に咲く事を。
君達は知っている。
止まない雨がない事を。
パパは思う。
どうか君達が大人になった時、
周りに辛い人がいたら。
その人を抱きしめてあげられる、
そんな世界であって欲しい。
そういう人になって欲しい。