ベサメ ムーチョ
舌を何回か噛まないと日本人には言えませんね。
スペイン、1940年の曲。古い曲です。
僕は中学生の頃、スパニッシュギターにかなりハマった経緯もあり、
スペインの曲はかなり好きなんです。
が、この曲は色んなところでよく聞きましたが、
あまりにもふるくさーい、あまーい感じがしていまいち好きになれず、演奏しませんでした。
でも弾いてみると、味があるんですねえ。
ああ、こんなことを言いたい曲なのか、いいなあ、という感じ。
じゃあこんなアドリブをしようか、という感じ。
気に入っちゃいました。
初めての曲のアドリブをとるときの感覚↓・・・ベサメムーチョに気付かされた感覚です。
その曲が身にまとっていた服や装飾品(他の人の演奏とか、歌とか、バックボーンとか、解説とか・・)
が全部なくなって、裸になってしまう感じでしょうか。
そうして初めて自分の解釈が出てくる。メロディーに向き合い、和音に向き合い、自分はどうやって
この曲に服を着せようか・・・。着せ替え人形みたいですねえ。
この曲は夢の中でスローダンスをしているように演奏するんだろうと思う、きっと。
※写真はTさんのかっちょいいコントラバスです。